SSブログ

メリー・ポピンズ [映画]

20140505merypopi.jpg
【おとーさん映画】
「あなゆき」とか観て、つくづく
おんにゃによこ時代なのだな
オトコなんて要らないなと思ったのだが
ところがどっこい
おんにゃにょこにとって
おとーさんの影響はものすごいのであるぞよ
と、この映画は語っているのである(違うか)
メリー・ポピンズは、実は主人公ではないのだ
まあ、たしかに
威厳を失うことなく、風に乗って現れ颯爽と去っていく
その立ち振る舞いは、まるで父親のような男前ぶりだが
真の主人公はバンクスさんという
厳格なおとーさんなのである
テーマ曲ともいえる「チム・チム・チェリー」が
どこか哀愁を帯びているのも
おとーさんの哀愁に重なっているからだと
私は思う

【吹き替え王国スペシャル】
そもそも、ミュージカル映画は吹き替えでは観づらい
セリフだけでも、どれがどんなに素晴らしい出来でも
吹き替えはオリジナルとは別物と考えなければならない
まして歌である
たとえば、ビートルズの映画を(歌も)吹き替えでとか
考えてみただけでぞっとするじゃありませんか
(なんでビートルズかというと、劇中のマイケル坊やが
ポール・マッカートニーにクリソツなのだ)

しかし、この映画は限界を超えてしまった
その理由のひとつが、一時代を築き
日本に吹き替え文化を根付かせたレジェンド声優たちが
こぞって出演していることである
まず、なんといっても
主人公のおとーさん役が永井一郎であること
ニッポンのおーとーさんとも言える声優が
おとーさん中のおとーさんが
セリフの合間にちょくちょく歌い出すのだから
オリジナルとか、もうどうでもいいのである
(言い過ぎか)
さらに
滝口順平、納谷悟朗、八代 駿、天地 総子…
押しも押されぬ実力者ぞろいだ
銭形警部とプーさんが共演し、そこに
「ぶらり途中下車の旅」のナレーションがかぶる
みたいなものである
そして最後の一押しが
助演であり一番活躍する狂言回し役のバート
その声は(歌も)若かりしころの山寺宏一
この映画の世界が、そのまま
今の舞浜の世界につながっているかのようだ

一方メリー・ポピンズの声は
上手で違和感がないものの印象にとぼしい
でもそれでいい、それがいいのである
そっちのほうが感情移入し易いから
「あなゆき」の吹替版が個人的にいまいちなのは
その辺がある

【音楽】
限界を超えてしまったもうひとつの理由
それが劇中音楽の圧倒的な素晴らしさである
手がけたのはシャーマン兄弟
あの「小さな世界」を作曲した…といえば
HONDA軽のCMで調子ぶっこいてる広告屋も
少しはおとなしくなるだろう
この「メリー・ポピンズ」の楽曲で
アカデミー作曲賞,アカデミー歌曲賞を受賞した
どの曲も文句のつけようがない名曲ぞろいである
だからこそ、この映画は
ミュージカル映画として名作中の名作なのだ
字幕だろうが吹き替えであろうが関係ないのである

なぜ今までちゃんと見なかったのだろう
なぜ舞浜にライドもアトラクも商品もないのか
それになぜTSUTAYAでは、ディズニーでなく
洋画の「マ」のところにあるのか
疑問は尽きないのである

コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。