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2011秋家族行その3:本物は語らず [お出かけ]

神戸の東側の丘陵地帯に
ヴォーリズ建築を校舎に持つ大学が密集している
関西学院大学、神戸女学院大学
そして現在は関西学院大学に吸収された旧聖和大学である
今回の旅行の主目的の1つだ

早朝の福山を立ち
山陽自動車道を東に向った我々家族のクルマは
さっそうと、ではなくやっとこさっとこ宝塚ICに到達した
午前10時半くらいだった

ICを降りてすぐ、阪神競馬場の横を通り過ぎたあたりで
この辺だろうと見当をつけ、側道に入り込んだのだが
私のクルマはナビが付いていないので、さっそく迷ってしまった
あ、ここか?と思った敷地が、地元の中学校だったり
その前で一旦クルマを止め、地図を見ようとしたとき
正面に、周りとはまったく雰囲気の違う建物が
浮き出るように目に飛び込んできた

関西学院大学のシンボル・時計台
>http://www.kwansei.ac.jp/images/contents/wp_autumn1024x768.jpg

なんで写真が無いかというと
そのとき私はクルマを運転していたのと
結果的に私は、関西学院の数多あるヴォーリズ建築を
このとき一瞥した時計台以外、見ることができなかったからだ
関西学院大学は高台にあって
高級そうな住宅に囲まれて、いかにも地価が高そうだが
そのせいだろうか、大学の駐車場が極端に少ない
というか、無いに等しい
大学周辺にやたらと100Pがあるのも、そのせいだろう
その100Pも、あいにくその日に大学院入試と教育懇談会が
同時に開催されていて軒並み満車状態
結局家族を降ろし、クルマで一人待たなくてはならなかったのだ
その場所だって、敷地の真ん中を通る通りくらいしか無い

関西学院大学のメイン道路
20110930kanseigakuind.jpg

50分ほどして戻ってきた家族によると
ヴォーリズ建築のそこかしこに案内板があったそうだ

関西学院大学
兵庫県西宮市上ケ原一番町1番155号



    ☆   ☆   ☆

関西学院を出て、通りかかったガストで昼食後
次に向うは神戸女学院大学
その北隣には昔の聖和大学があって
そこにもヴォーリズの建物がある
どちらも岡田山という山の上にあり
関西学院大学から程近い距離にある
例によってナビの無い我々は
正面ではなく山の横っちょから
山道同然の急坂を上って
たまたま空いていたスタッフヤードにクルマをとめた

神戸女学院大学は1933年に現在の地・岡田山に移った
その当時に建てられたヴォーリズによる校舎群が
控えめな噴水のある庭園を長方形に取り囲み
現在もなお、現役として働いている
その空間に足を踏み入れた途端
別世界に降り立った思いがした

【文学館】
20111001kosya1.jpg

【図書館】
遠景
20110930libr.jpg
内部正面の階段入口
20111001librentr.jpg
閲覧室のある2階へあがる階段(左側)
20111001librstr.jpg
閲覧室(右半分)
20111001librroom.jpg
閲覧室の窓から正面の総務館を望む
20111001librwidw.jpg

【総務館】
20111001niwa.jpg
クローズアップ
20111001kosya2.jpg

【講堂】
20111001kodo.jpg
総務館に隣接し廊下でつながっている
当日は講演会で入れなかったが
内部には上辺が丸いステージを持つ
他では滅多に見られない雰囲気のある講堂である

【ソールチャペル】
正面入口
20110930chapel.jpg
チャペル内部
20110930chapelnaka.jpg
明り取りはろうそく型
こじんまりとして華やかでは無いが
大理石が使われた雰囲気が荘厳で
おなかの底にズシーンと来るような印象がある

チャペル裏の回廊
20111001tree.jpg
この大学の建物では
回廊が特徴的だと思う
ここ日本?と一瞬思う

神戸女学院の北側に隣接する旧・聖和大学へ移動
今は関西学院大学の教育学部キャンパスとなっている

【ゲーンズハウス】
20111001seiwahouse.jpg
宣教師の家として建てられたらしい
 
 
神戸女学院大学のヴォーリズ建築は
今でも主要棟として働いている
周りには新しい建物も数多く建て増しされているが
いずれもヴォーリズ建築のイメージを踏襲したものだ

私の父がいう
ここには、現ヴォーリズ建築事務所によるヴォーリズ流と
それ以外の建築士によるヴォーリズ風と
ヴォーリズそのものが混在している
そして私の妹がいう
ヴォーリズそのものは、「ホンモノ」だと

ヴォーリズ建築には特に秀でたところは無い
時代の先端に立つことも
脚光を浴びることもほとんどない
だが、どこかほっとするものがある
たしかにある
そして、その価値は時代を長く超えて立場を超えて
目立たないながら、広く深く認められ、愛されてきた
神戸女学院の建物だって
私の父とほぼ同い年なのである
ほぼ80年、グルッと回って一回り
一流の建築士が
ヴォーリズ風を追わざるを得なくなった
それでもいまだに最先端ではない
いまだに自己主張はしない
神戸女学院のヴォーリズ建築には
看板類は一切無かった
それが最も、ヴォーリズ建築に相応しいと思う

ここで大学生活を送れる女の子は幸せだなあ!
と思ったら、私の高校もヴォーリズ建築だった
忘れてた(笑)
 
 
20111001komorebi.jpg
神戸女学院大学と
関西学院大学西宮聖和キャンパス(前聖和大学)
兵庫県西宮市岡田山



コメント(2) 

コメント 2

わこ

なんだなんだ~!
こんなキャンパスで過ごす大学生もいるんですね~~!
美しいとは聞いていましたが、ここまでの雰囲気だとは思ってなかったのでただただビックリです!
私もこんなキャンパスで4年間を過ごせば今もっと違った人生になってたかもなんて(笑)

ホント羨ましい~♪

あ、ヴォーリズといえば因島に建物なかったですか?
名前がでてこないけど赤っぽい…
by わこ (2011-10-04 21:25) 

nonn

こんばんは
いつもお便りありがとうございます
>美しい
心なしか、学生さんも美しく見えました(笑)
>因島
はい、あります。白滝山荘ですね
だいぶ前に家族で行きました
可愛らしい建物ですよ

またお便りくださいね

by nonn (2011-10-05 21:20) 

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