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意外な伏兵:大市 [うなぎ]

東京駅や新宿駅のような都心の賑やかな駅ならともかく
郊外や地方の駅の食堂街というのは
特に平日の夕方やなんかは侘しさもひとしおで
「こんなところで喰ってもなあ」と思う一方で
「ほろ酔いセット」だの「晩酌セット」などという文言に
つい、ぐいっと引き込まれそうになる気分もある

そんな微妙なおっさん心をわしづかみにしたのが
「国産うなぎ」の文字だった
福山の蕎麦の名店「大市」の支店である
蕎麦屋さんでうなぎを謳っていることに
何かあると心ひかれた私は
縁遠くなったうなぎ様への「思い」が急速に高まり
ふらふらと店内へ足を踏み入れたのでありました

夕飯時とはいえ平日なのでやはり閑散としている
一人飲んでるおばちゃんの挙動がおかしいのも
バイトらしき従業員の私語が耳に届くのも
テーブルに置いてあった蕎麦専門雑誌の記事に
ありえない「福岡県博多市」という記述があるのも
すべて風情のうちだ

うな重セット 1550円
20140706unat.jpg
最初から
立派な蕎麦湯がついてきたのに感心
さすが名店である
20140706sobayu.jpg
トロっとした、いかにもな蕎麦湯だった

蕎麦は当然、かけともりが選べるが
やはりここはもりでしょう
20140706zaruup.jpg
私でも、ああ蕎麦の美味しさだとわかる
ほどよい味とのどごしである
というか、食べて「???」という感じがないと
そばを食べた気がしなくなってきてるのは
われながら困ったものだ

20140706unadonup.jpg
うな重ではなく、うな丼だとは思うが
店頭には写真入りで出てたから
承知の上で注文しているので問題ないのだ

うなぎのかば焼き特有の
「期待通りの」香ばしい匂いが立っている
それが何気にすごい
肉も厚くてふわふわだ
国産ならもっとパサパサしててもいいくらいである
たっぷりふっくらとしているごはんに
脂の載ったタレがしっかりかかっている
夢中でわしわし喰う
お店の雰囲気とはまるで違って
量こそ少ないものの侘しさの微塵もない
出木杉なほど贅沢で満足感の高い鰻丼であった

御そば処大市 (だいいち)
広島県福山市三之丸町30-1 さんすて福山 福山駅1F
10:00-21:00 無休

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